筋肉反射テスト(オーリングテスト)とは？信憑性や科学的根拠を考察

オーリングテストに代表される筋肉反射テストをご存じでしょうか？

もともとは代替医療の診断手法の1つとして生み出されたものですが、今では医療分野に限らず、いろいろな「モノゴトを判断するシーン」で利用されています。

特にスピリチュアル業界で多用されているため、「嘘じゃないの？」「怪しい」「うさんくさい」と思われている人も多いようです。

この記事では、筋肉反射テストやオーリングテストについて、「そもそもどういうものなのか？」という話に始まり、「科学的根拠」「信憑性の有無」について考察していきます。

筋肉反射テストとは？どんな仕組みなのか？

そもそも筋肉反射テストとは？

筋肉反射テストは、「あなたの心と身体の声」を筋肉の反射によって聞きだすテクニックです。

身体はとても正直です。

ドキドキする、鳥肌が立つ、リラックスする、身体がこわばる、声のトーンが上がる、上手に喋れなくなる、などなど様々な反応を示します。

これらは身体からのサインであり、「あなたが無意識で何を感じているのか？」を正確に表しているのです。

そして、そのときの心や身体の状態によって、筋肉に「力が入る時」「力が入らない時」があります。

筋肉反射テストの意義とは？身体の叡智から答えを引き出す

ぶっ飛んだことをいうかもしれませんが、ついてきてください。

38億年前に出現した真正細菌(バクテリア)や古細菌(アーキア)が、全生物の共通祖先だといわれています。

私たちはサルから進化したと教えられましたが、DNAをずーーーーっとさかのぼれば、38億年前の共通祖先にたどり着くのです。

単細胞生物からスタートし、さまざまな困難を乗り越え、進化し、DNAを引き継いで今ココに生きています。

つまり、DNAという視点から見れば、私たちは38億年間一度も死んでいないのです。

だからこそ身体には膨大な情報がつまっています。
頭で考えても出せない答えを身体は知っています。
人それぞれの「最適な答え」を知っているのです。

そんな身体の叡智から答えを引き出す手段が「筋肉反射テスト」ということになります。

身体は電気で動いてる！？筋肉反射テストの仕組みとは

実は、人の身体は電気で動いているってご存じでしたか？

パナソニックのホームページに次のような解説があります。

人間の体に電気が流れているって本当？

本当だよ。みんなの体の中には、いつも弱い電気が流れているんだ。例えば野球をしている時、転がってきたボールを目で見たら、体の中で何が起こると思う？　見たことやしたいことを弱い電気の信号にして、神経（しんけい）が脳(のう)に伝えてるんだ。例えば「ボールが来たぞ」と伝える。そして「ボールを取れ」という脳からの電気信号を神経が手や足の筋肉（きんにく）に伝えれば、ボールが取れるというわけだ。

そんな風に体を流れる電気の状態（じょうたい）で、体の具合が分かったりもするんだ。例えば、脳波という脳の電気信号や、心臓（しんぞう）の動きでできる電気信号で心電図という図を描（えが）くことができる。そうした図を見ることで、病気を調べることができるから便利なんだ。出典：www.panasonic.com

このように人体は微弱な電気で動いているのです。

身体のいろいろなところから出ている電気について、次の動画でも解説されていますので、良かったらチェックしてみてください。

筋肉反射テストは、この電気信号のスイッチのON/OFFを利用したものです。

身体に質問をして、

という反応の違いを見て診断していきます。

オーリングテスト(Oリングテスト)とは？

オーリングテスト(Oリングテスト)は、筋肉反射テストの手法の１つです。

Wikipediaには次のように書かれています。

O-リングテスト（正式名称Bi-Digital O-Ring Test、略称BDORT）は、手の指の力による代替医療の診断法である。ニューヨーク在住の大村恵昭（1934～）が発明し、1993年に米国特許5188107を取っている。

患者が手の指で輪（O-リング）を作り、診断者も指で輪を作って患者の指の輪を引っ張り、輪が離れるかどうかで診断する。

出典：wikipedia.org

このように数ある筋肉反射テストの中でも「指の力の入り具合によって診断する方法」がオーリングテストということになります。

ちなみにオーリングテストは二人一組で行うものですが、一人でできるセルフオーリングテストもあります。

セルフでテストしたい人は、次の記事をチェックしてください。
具体的なやり方や注意点を詳しく解説しています。

筋肉反射テストやオーリングテストは嘘？科学的根拠はない？

まず、筋肉反射テストはアプライド・キネシオロジー(以後、AK)という「筋肉の強度を触診することで病気を診断し、治療法を選択できると主張する代替医療の診断手法」からきています。

AKは、カイロプラクターのジョージ・グッドハート氏が、カイロプラクティックをもとに、経絡などの中国医学の概念を取り入れて1964年に考案したもの。

そして、グッドハート氏からAKを学んだ大村恵昭氏が開発したのがオーリングテスト、という背景があります。

そんなAKやオーリングテストには、代替医療としての症例はたくさんありますが、その多くは個別の事例報告というレベル。残念ながら、西洋医学の視点で求められるような科学的根拠はありません。ランダム化比較試験などによって、有効性が示されているわけではありません。

皆が納得するような科学的根拠は見つからないため、冒頭で述べたように「嘘じゃないの？」「怪しい」「うさんくさい」と信憑性を疑う人も多くいるわけです。

筋肉反射テストやオーリングテストには信憑性がない？

「じゃあ、筋肉反射テストやオーリングテストには信憑性がないのでは？」と思うかもしれませんが、そこは自信を持って否定できます。

筋肉反射テストやオーリングテストは、実際の医療現場にて活用されていますし、それによって良い方向に改善している症例もたくさん報告されています。

例えば、私自身も筋肉反射テストを活用した施術風景を、何度も目撃しています。

中には背骨が変形している人の骨の形を、数分で元通りに修復してしまうといったビックリするようなものもありました。

その先生曰く、「(患者の)身体が治し方を教えてくれるので、その通りに施術しているだけ。大したことじゃないんですよ。」とのこと。

筋肉反射テストの重要なポイントは

ということです。

あなたの身体は、あなたにとって不利になることは絶対に言いません。

なぜなら身体は、生命進化38億年のDNAを持ち、生き残るためのベストな選択肢を知っているからです。

そんな身体の叡智から答えを引き出すのが筋肉反射テストやオーリングテストであり…

と言えるのです。

また、超一流のご神事をする古神道のプロフェッショナルなど、目に見えない世界を扱う人たちにとっても、身体から情報を引き出すというのは常套手段です。

審神者(さにわ)ツールとして、筋肉反射テストやオーリングテストがよく使われています。

筋肉反射テストやオーリングテストが「あやしい」と言われる理由

「筋肉反射テストで本当に正しい答えが出せるの？」
「なんかあやしい･･･」

というイメージを持つ人も多いですが、その大きな理由の１つが【貴金属やスピリチュアルグッズなどの販売目的で誤用・悪用する人がいるから】です。特に、オーリングテストがよく使われます。

例えば、何らかの悩みがあってセラピストのカウンセリングを受けた人がいたとします。

セラピストに

なんて言われたら、立場の弱いクライアントさんはおそらくパワーストーンを買ってしまうでしょう。

本当にそのパワーストーンが状況改善に役立てば良いのですが、効果がまったく実感できず、のちのち「騙されたかも」と思ってしまうケースも多いのです。

訴訟騒動にまで発展するようなケースも実際にあります。

このようなこともあって、筋肉反射テストやオーリングテストを「怪しいもの」として認識している人も多いわけですね。

【注意点】意図が結果に左右する！結果をコントロールできる？

筋肉反射テストやオーリングテストについて知っておいて欲しいことが、「意図」が結果に左右するということです。

特にネットワークビジネス業界ではあるあるです。

彼らは商品に対して、「これはスゴイ！絶対に世の中に広めるべきだ！」のように妄信していることも多く、テストをするときも「この人には絶対必要！YESの反応が出るはず！」という強いバイアスがかかった状態でテストが行われます。

すると、実際のYESかNOかに関係なく、「●●の商品が必要である」というテスト結果が出てしまうのです。

セールスのプロになるとそれを意識的に行えてしまうため、つまりは結果をコントロールできるため、商品やサービス購入が絡むシーンにおいてテストするときは要注意です。

 

上記でお話しした奇跡的な施術をする先生も、

「ニュートラルが大事！ただただ身体の声を聞くだけ。だからこそ身内の診断は難しい･･･。」

とおっしゃっていました。

ですから、誰かに筋肉反射テストをしてもらう時には、本当にあなたのためを想ってテストしてくれる人なのかを見極めることが大切です。

また、自分自身でセルフオーリングテストをするときも、ニュートラルな感覚で“ただただ身体の声を聞く”という姿勢が大切です。

 

ここまでのことから筋肉反射テストやオーリングテストについてまとめると…

・電気信号のスイッチのON/OFFを利用したものである。
・身体の叡智から答えを引き出すテクニックである。
・科学的根拠はないが有用性アリ＆信憑性アリ。
・使い方次第で素晴らしい診断ツールになる。
・意図が結果に影響するので注意すること。
・ニュートラルの感覚でテストすること。
・結果はコントロール可能である。
・商品販売のシーンでは要注意。

ということでした。

次の記事ではオーリングテストに焦点を絞ってより詳しく解説しています。

▼オーリングテストが宗教だと思われる理由について

▼一人でできるオーリングテストのやり方と注意点について

 

まとめ：筋肉反射テストに依存せず、有効活用しましょう！

以上、オーリングテストなどの筋肉反射テストについて、具体的なことや原理について説明しつつ、信憑性や科学的根拠についてお話しさせていただきました。

近年、筋肉反射テスト(特にオーリングテスト)は、貴金属やスピリチュアルグッズの販売目的のために使われることも多く、悪く言えば詐欺的なやり口の一手法になっているという事実があります。

しかし、本来は米国特許も取得している代替医療の診断手法であり、実際に医療の現場で使われており、それによって救われている人がたくさんいます。

私自身も、筋肉反射テストの達人領域にいる人を知っていますし、ビックリするような施術風景も目撃していますので、その効果の素晴らしさもよくよく実感しています。

結局は、施術者(観測者)によるところが大きく、実力のある人が良い思いで使えば素晴らしい診断ツールになりますし…

逆に、お金儲け目的などで簡単に悪用できるツールでもあることも多くの人に知って欲しい部分です。

練習をすればセルフオーリングテストで自己診断することも可能なので、判断に迷ったときの診断方法としてぜひご活用ください。

ただ、筋肉反射テストはあくまで診断手法の1つであり、これのみに依存するのは良くありません。

「筋肉反射テストは、あなたの思考にとって代わるものではない」

という説明があります。

筋肉反射テストはあくまで参考意見の1つに過ぎません。

基本的には、あなたがどう感じ、どう思い、どう考え、どう判断するのかが大切です。

そのためにも判断するために必要な情報をインプットしたり、自分自身で熟考して答えを導き出す姿勢を持つことが大切でしょう。