年越しそばを食べる理由と由来~なぜ「そば」なのか?徹底解説
大晦日に食べるものといえば「年越しそば」を一番に思い浮かべる人も多いでしょう。
実際、テレビニュースや各調査を見ると、多くの日本人が大晦日に年越しそばを食べていることがうかがえます。
そんな年越しそばですが、
「なぜ大晦日にそばを食べるのか?どんな由来があるのか?」
を知らないまま、「それが慣習だから」という理由で毎年そばを食べている人も多くいるようです。
中には「みんなが食べてるから形だけでも」と、カップそばを食べる人も。
また、「うどんやラーメンだって似たようなものでしょ」と、年越しそばではなく、年越しうどん、年越しラーメンにしてる人もいるようです。
しかし、調べれば調べるほど
やっぱりそば!
うどんやラーメンではなく、そば!
カップそばではなく、ちゃんとしたそば!
なんです。
今回は「なぜ大晦日に年越しそばを食べるのか?」の理由と由来について徹底的に解説していきます。
この記事を読むことで、「これから毎年、年越しそばを食べたい!」と思ってもらえるでしょう。
目次
年越しそばを食べる理由と由来<6つの説>まとめ
年越しそばを食べる主たる理由や由来について<6つの説>をご紹介します(順不同)。
1.そばの「細い」「長い」形状から長寿を願う説
そばの「細い」「長い」という形状にあやかって、「寿命を延ばす」「家運を伸ばす」という願いから、年越しそばを食べるという説です。
実際、そばは健康に良い食べ物として知られています。
食物繊維が豊富で腸内環境を整える作用がありますし、そばに含まれる代表的な栄養素である「ルチン」には、毛細血管の壁を強くする作用があるため「高血圧を予防する」と言われています。
「家運を伸ばす」のも健康あってこそのモノですから、健康長寿や家運長命を願うのに「年越しそば」は理にかなっていると言えるでしょう。
2.そばの切れやすい性質から「今年の悪縁や厄災を断ち切る」ことを願う説
「そばは切れやすい」という性質にあやかって、今年一年の悪縁や厄災をキレイさっぱり断ち切るために年越しそばを食べるという説です。
うどんもラーメンも切れやすいといったら切れやすいですが、切れやすさに関しては、圧倒的にそばに軍配が上がります。
うどんやラーメンの原料となる「小麦」には延びる成分である「グルテン」が含まれますが、そばの原料である「そば粉」にはそれが含まれていません。そのため、小麦粉を混ぜたり、山芋や卵をつなぎに使って切れにくくしています。
そもそも「そばは切れやすい」のです。
3.そばの「金を集める」という縁起から食べるようになった説
その昔、金銀細工師や金箔押し職人などの金銀を扱う人たちは、一年の作業を終えるときに、畳の目につまった細かい金箔などを集めるために「そば団子」を使ったそうです。
金銀とそば粉が混ざったものを水に溶かすと、そば粉だけが溶けて、金銀のみが抽出できます。金銀の再利用を容易にするために、そば粉が使われたとのこと。
そのため、「そばで金を集める」という縁起にあやかって、年越しそばを食べるようになったという説です。
4.そばの打たれ強い植物の性質から「立ち直り」「巻き返し」を願う説
そばはとても打たれ強い植物。一晩風雨にさらされても、翌朝、陽が差せば元気よく立ち直ります。
そんなそばの打たれ強さにあやかって、「捲土重来(けんどちょうらい)を期する」という思いが込められたという説です。
捲土重来を期するとは…
・失敗したことを巻き返す努力をする
・悪い状態から復活するよう立て直しを図る
のような意味があります。
年越しそばを食べて、「来年こそは!」と気持ち新たにリスタートしたのかもしれません。
5.運氣が上がる!「世直しそば」由来説
鎌倉時代、博多の承天寺というお寺では、年の瀬を越せない町人に「世直しそば」と称して、そば餅を振る舞ったそうです。
すると、その翌年から、そば餅を食べた町人たちに運が向いてきたため、それ以来、大晦日にそばを食べる習慣ができたという説です。
「運そば」「運気そば」「福そば」とも呼ばれ、運氣上昇を願って年越しそばを食べるのです。
6.そばの浄化力で「心身を清浄にし新年を迎える」という禊(みそぎ)効果説
実は、そばは栄養素面から「浄化力のある食べ物」なんです。
そばの浄化力を利用し、「心身を清浄にして新年を迎えるために年越しそばを食べる」という、そばの禊(みそぎ)効果に由来する説もあります。
そばに添えられる薬味といえば「ねぎ」ですが、神職の禰宜(ねぎ)に通じるともされ、「清め払う」「ねぎらう」という意味も込められています。
この禊説に関しても、もう少し深堀りしていきます。
そばの「浄化力」「禊効果」について深掘り!
禊(みそぎ)とは?禊をして新年を迎えたい!
禊とは、罪や穢れを落とし自らを清らかにする行いを指します。
神道においては神職の方がお祈りをするときに、まず禊をして身体を清め、それからお祈りに入ります。
禊をしないでお祈りをすると、罪や穢れといったネガティブなものを周囲にまき散らしてしまうことになります。イメージ的には、泥だらけの身体&汚れた雑巾で掃除をするようなもの。
そのため「まずは禊」をして心身をクリーンにすることが大前提なんですね。
新年を迎えるにあたっても、今年一年の「心身のネガティブなもの」を綺麗に禊いでから、心新たにスタートを切るのが理想的な形だといえるでしょう。
そばの浄化作用と禊効果の4つの原理とは
そんな「禊」の効果が、実際にそばにはあるんです。
江戸時代に書かれた「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」という書物の中で、そばに関して次のように紹介されています。
蕎麦には、気分をおだやかにし、腸をくつろげ、よく腸胃ののこりかす・つかえをこなす
そばの浄化作用は江戸時代にはすでに認識されていたことがわかりますね。
次のように、現代の栄養学においても、そばの浄化作用は裏付けされています。その4つの原理をご紹介します。
①食物繊維(不溶性食物繊維)
まず、前述したように、そばには食物繊維(とくに不溶性食物繊維)が豊富に含まれるため、便通改善に大きな効果を発揮します。悪いものを出してくれます。
コレステロールを吸着して体外に排泄する効果も期待できるので「悪玉コレステロール除去」にも効果的。そばには胃腸内を掃除する働きがあるのです。
②コリン
また、蕎麦に含まれる「コリン」には、肝臓の働きを助ける働きがあります。年末は忘年会やらなんやらで、お酒を飲む機会が多いと思いますが、肝臓をアルコールの毒(酒毒)から守ってくれるのです。
ですので、飲んだ後は、「〆のラーメン」ではなく「〆のそば」の方が身体には圧倒的に優しいといえるでしょう。
肝臓には「解毒」の働きがあり、身体にとっての有害物質を無害化してくれます。「肝臓=体の中の浄化器官」であり、そばはそんな肝臓の働きを助けてくれるのです。
③ビタミンB1
さらに、そばに多く含まれるビタミンB1には、疲労回復を促進し精神的なイライラを解消する働きがあります。心のネガティブな要素がなくなるという意味においては、「そばには心の浄化作用がある」とも言えます。
そばの薬味といえばネギですが、ネギにはビタミンB1の吸収を助けるアリル化合物が含まれているので、そばとネギを一緒に食べることで相乗効果が期待できるでしょう。
④ルチン、カテキン、ビタミンB2
他にも、「ルチン」には血管を強化したり血圧降下作用があったり、「カテキン」には殺菌効果や抗酸化力があったり、「ビタミンB2」には皮膚や粘膜を整える効果や新陳代謝を促進する働きがあったり…
そばには、身体を健康に保ってくれる栄養素が豊富に含まれているのです。
身体が健康であればあるほど、免疫力が高くなり「悪いものを出す力」は強くなります。そんな健康作りに、そばは大いに貢献してくれるわけですね。
つまり、そばは浄化力のある食べ物であり、そばを食べることで「禊」の効果が期待できるのです。
残念ながら、うどんやラーメンには浄化力や禊効果は期待できません。
だからやっぱり、年越しうどんや年越しラーメンではなく、年越しそばなのです。
そして、栄養のないカップそばではなく、そば粉たっぷりの本格的なそばなのです。
口コミ評価が高く、人気がある本格そばをご紹介!
もしご自宅で茹でて食べられるのであれば、次の十割そばや二八そばは、口コミ評価が高く人気があってオススメです。良かったらチェックして下さい。蕎麦湯も美味しいと好評です(^^)
まとめ~大みそかには年越しそばを食べましょう
以上、「なぜ大晦日に年越しそばを食べるのか?」の理由と由来について徹底的に解説してきました。
以下、6つの理由や由来があるということでした。
・そばの「細い」「長い」形状から長寿を願う説
・そばの切れやすい性質から「今年の悪縁や厄災を断ち切る」ことを願う説
・そばの「金を集める」という縁起から食べるようになった説
・そばの打たれ強い植物の性質から「立ち直り」「巻き返し」を願う説
・運氣が上がる!「世直しそば」由来説
・そばの浄化力で「心身を清浄にし新年を迎える」という禊効果説
こんなにもいろいろな理由や由来があることに、驚いた方も多いのではないでしょうか。
主に「縁起担ぎ」に由来する説が多いですが、個人的には最後の「そばの浄化力にる禊効果説」に大いに説得力を感じました。
そばの栄養素面からも、実際にそばは浄化力のある食べ物であり、心身を清浄にする禊効果があることが分かります。年越しそばは、一年の厄を落とす「お清めの儀式」と捉えることができますね。
ここで紹介した6つの理由や由来は、どれが正しい、どれが間違っていると評価する必要はありません。
全部正しい!
と思って、一食の「年越しそば」に一石六鳥の願いを込めて食べたら良いでしょう。
というわけで、ぜひ大みそかには「年越しそば」を食べて、心新たに新年を迎えていただけたらと思います。
年越しうどんでもなく、年越しラーメンでもなく、年越しそばです。
そして、栄養素のないカップそばではなく、二八そばや十割そばなど、そば粉たっぷりの本格的なそばをオススメします。
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